夏に浮かぶ

「もうすぐ夏が来る」と感じた瞬間だったり、夏が訪れた中で過ごしたりしていると、ふと急に特別な感覚になる。
夏の日差し、セミの泣き声、風に揺らめく緑
全ては生き生きしているのに、その中に混じる切ない感覚。
子供の頃を思い出して寂しいような、懐かしいような、複雑な感覚。

この感覚は夏のどこから来るのだろうと少し考えるが、おそらく子供の時の経験、体験から来るのだろう。
夏は子供の時代に沢山の思い出が出来る時期だと思う。
夏休みという一年の中で一番長い休みがあり、その時子供は様々な経験をする。
海や川で自然と触れ合ったり、お盆になったらどちらかの実家に帰って滅多に会わない親戚に会ったり…
今まさに少年少女として過ごしている子たちが、どんな夏休みを過ごしているのかはわからないが、少なくとも僕はそうだった。
(だからもし夏の間、普段と何も変わらない生活をしていたら、きっと大人になってこの感覚を味わう事はないのだろうとも思う。仕事があるからといって一年同じように過ごしていたら、おそらく歳をとってから何も残っていない。)

夏は特別だった。
だから夏が訪れると子供時代の感覚が心の奥底で蘇るのだと思う。
子供の感覚と大人になった今の感覚のずれに驚き、寂しくなる。
大人になってからはそんな感覚を毎年味わうようになった。
戻りたいと思っている訳ではない。
だが、子供の時のような感覚を今一度経験出来たら…と思う。

ここ最近天気が良かったのだが、大きな入道雲を見るようにもなった。
入道雲は夏の景色に欠かせない大事なものだ。
青く広がる晴天に浮かぶ入道雲を見ると、夏を感じる事が出来る。
今日も大きな入道雲がビルの隙間から顔を覗かせていた。

まだまだ本格的に暑い訳でもセミが鳴いてる訳でもないが、夏の到来を感じる。
今年の夏はどんな事があるだろうか。
歳をとってから思い出せるような事があればいいなと思う。

ちなみに、
僕のこの感覚をわからないけど理解してみたいという方は、細田守監督の映画を見ていただければわかりやすいかと思う。
舞台は夏で主人公は子供や学生が多く、「僕もこのぐらいの時はこんなんだったな」と思えたり。
大事なシーンでは印象的な入道雲が使われていて、これを見ると「あぁ、細田さんの心にも入道雲って残ってるんだな」と思えたり。

そして主題歌には山下達郎さんが起用される事が多いが、この達郎さんも実はこういったノスタルジックな名曲が多かったりする。
年代によって楽曲の感じが違ったりで達郎さんに皆さんがどんなイメージを持っているかはいろいろだと思うが、僕にとって達郎さんは「夏」の人。
特にサマーウォーズは達郎さんの楽曲が本当にぴったりだった。

しかし、周りと話してみると僕と同じような感覚を持つ人は多いようで、細田監督作品がヒットしているのもその証拠かな、とも思う。(勿論、それだけでなくストーリーや作画だったり、あらゆる面で良い)

みんなやはり夏にノスタルジアを感じるのだろうか。

FUJIFILM X-Pro1 + Nokton Classic 35mm F1.4
FUJIFILM X-Pro1 + Voigtlander Nokton Classic 35mm F1.4
広島の街並み,入道雲
FUJIFILM X-Pro2 + XF56mm F1.2 R

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